「4月11日、木原防衛大臣が『白紙撤回』を表明したというニュースを聞いたとき、私は当然だとは思いながらも驚きを禁じえませんでした。いままで、沖縄県では米軍基地建設や自衛隊配備に反対する動きが起きても政府は一顧だにせず強行するパターンが続いていたからです。
軍事的に言っても『普天間基地代替施設』が沖縄にある必要はないことは明白であるにもかかわらず、沖縄県外の案が出ると地元の強い反対が出てそれが理由になって中止になるが、沖縄県内の計画の場合は市民がいくら反対しても、保革にまたがった『オール沖縄』勢力が選挙に勝っても中止になることはなかったのです。
住宅地や教育施設に近いということは言われていますがそれを言ったら宮古島で作られてしまった弾薬庫は集落に近接しています。石垣島では住民の権利である住民投票さえ、必要な署名を十分集めたにもかかわらず実施を阻止されています。
今回の『異例の国策転換』には6月の県議会選挙を見越した考慮もあったとは言われていますが、米日が琉球列島でエスカレートさせている対中国戦争準備に反対する者たちが勇気づけられる結果となったと思います」
「岸田首相が先日国賓として米国に招かれ、発表した共同声明では『日米同盟は前例のない高みに到達した』とし、中国、ロシア、朝鮮民主主義人民共和国など米国が敵視する国々への敵視政策の継続を強調しました。
ガザでは世界の面前でイスラエルによるあらゆる国際法を無視したパレスチナ人の『民族浄化』、『ジェノサイド』が半年以上続けられ、10月7日以降4万人にもせまるパレスチナ人が殺されているにもかかわらず、『国際法に従って自国及び自国民を守るイスラエルの権利を改めて確認する』と言っています。
日本は拡大NATOの一員として、言うことを聞かない国々に対する侵略戦争、内政介入と制裁を続ける米国に、日本市民の利益に優先して付き従い、ジェノサイドに加担していく宣言をしたように見えて、暗澹たる思いがします」