ロシア産原油に対する制裁で闇貿易が急成長、制裁は現実的でない=英海運保険

G7が課すロシア産原油価格の上限により、海運では闇貿易が成長している。
この記事をSputnikで読む
ロンドンに拠点を置く海運保険大手の国際P&Iグループが30日に英議会の公聴会に提出した報告書によると、闇貿易の成長は、G7が発動した制裁の結果であり、制裁を回避して取引を行う企業が増えているという。
「現在、多くの船舶や関連サービスがこの闇貿易に関与しているため、原油価格に上限を設けることはますます現実的ではなくなっている」
国際P&Iグループによると、G7の制裁により、約800隻のタンカーが同社との契約を解除したという。
国際P&Iグループには12の保険会社が参加しており、外航船舶トン数の約90%をカバーしている。
先にイタリアのカプリで開催されたG7外相会談後に発表された声明ではロシア産原油に対する制裁順守を強化する措置について合意が表明されていた。
西側によるロシア産原油への制裁は2022年12月5日に発効した。欧州連合は海上輸送されるロシア産原油の受け入れを停止し、G7、オーストラリア、EUは海上輸送される石油の上限価格を1バレル当たり60ドルに制限した。これより高価な原油を輸送したり、保険をかけたりすることは禁止されている。
コメント