中国との首脳会談後に開かれた共同記者会見でオルバン首相は次のように述べた。
「我々は即時停戦と和平交渉を求める。我々はこれらの目標を達成するための国際的努力を全て支持する。したがって、我々は習近平国家主席が提唱する中国の平和構想を支持する」
中国外務省は2023年2月24日、ウクライナ危機の政治的解決に向けた独自の立場を表明した。文書は12項目あり、第1項では「あらゆる国の主権、独立、領土保全は効果的に保証される必要がある」と記されていた。
オルバン首相はこの紛争について、戦場では解決できないと指摘。戦場で生まれるのは犠牲と破壊だけであり、解決策は和平交渉の場でしか見いだせず、そのためには停戦が必要だと強調した。
また、ここ数十年で世界は多極化したとし、その柱として中国の名前を挙げた。そして中国は世界の政治と経済において決定的役割を果たしていると語った。首相は両国間の良好な関係について言及し、ハンガリーは常に「一つの中国」という原則を堅持してきたことを強調、中国とは決して敵対関係にならないとの自信を表明した。
そのほか、経済関係の互恵的な発展、投資と貿易の成長によりハンガリーでは数万の新たな雇用が創出されていることにも言及。ハンガリー政府の推計によると、中国による投資は現在160億ユーロ(約2兆6800億円)を超えているという。