これについて、貨幣史と経済学の専門家で、貴金属の独立系コンサルタントとしてスイスを拠点に活動するクラウディオ・グラス氏は、スプートニクからの取材に「米ドルからの分散投資を行い、代わりに金現物を自国に保有することは賢明な判断」と語っている。
グラス氏は米ドル国債を「悪い投資」と呼び、その理由について、特に2022年以降、機能しておらず、損をするのは確実と説明している。
「例えば、2021年以降、金の運用成績は米ドル国債の運用基準を75%も上回っている。また、米ドルはすでに何十年も政治的な武器として使われているほか、恣意的な資産没収が米国政府の圧力によって行われている」
グラス氏は、現在、各国が国債の保有を減らし、金を買い足す傾向が一般化していることについて言及し、「今日、米国政府が世界のいじめっ子であることは、もう明らかだろう」と述べた。
グラス氏は、ドル離れ、金保有の傾向が国際市場で米ドルにどのような影響を与えるかとの質問に対し、「米ドルと現行のシステムの崩壊につながるだろう」と答えた。