何がイラン大統領搭乗ヘリの墜落原因となったのか?

イランの故ライシ大統領が搭乗していた米国製ヘリコプターのBell-212について、著名なロシア人ヘリコプター・テストパイロットのワジム・バズィキン氏はスプートニクからの取材に答え、旧式ながら信頼性が高い機体で、新しいエンジンを取り付けていたものと思われると語った。
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バズィキン氏は、「残念ながら、ヘリコプターの弱点はパイロットだ。悪天候の中を飛行できるパイロットはあまりいない」と指摘し、経験豊富なパイロットは山岳地帯を飛ぶ際のあらゆることに熟知しているべきだと付け加えた。
バズィキン氏は、パイロットは濃霧の出る地域を飛ぶ場合、必ず、安全が確保できる高度を計算しなければならないと説明している。バズィキン氏は、ライシ大統領を乗せたヘリは許容の高度を下回って飛行していた恐れがあると見ている。

「霧の厚さは通常300~500メートル程度だ。パイロットは着陸できる可能性があるかどうかを入念にチェックすべきだった。可能性がないのであれば、戻るべきだった。この他の選択肢はない」

バズィキン氏は、ライシ大統領が搭乗した米国製ヘリコプターのベル212に技術的欠陥があった可能性については、大統領専用の交通手段に関しては何よりも安全が第一だと強調した。
バズィキン氏は大統領専用ヘリコプターは旧式とはいえ、「非常に信頼性が高く」、安全に配慮して、新しいエンジンが搭載されていたことはほぼ確実だったと付け加え、「だから、技術的な問題が墜落原因となったと非難する必要はない」と結論づけた。
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