袴田事件、検察側が再び死刑求刑 無罪の公算大

58年前に静岡県で起きた一家殺害事件で、強盗殺人罪で死刑が確定した袴田巌(はかまた・いわお)さんの再審で、検察は死刑を求刑した。日本の各メディアが伝えた。
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毎日新聞などによると、確定死刑囚の再審で再び死刑求刑となるのは戦後5件目で、過去の事例ではいずれも無罪に。今回も無罪になる公算だという。
争点は検察が証拠として提出した、事件から1年以上後に当時袴田さんが勤務していた食品工場の味噌タンクから出てきたとする衣服の信憑性となった。
弁護側は衣服が長期間味噌漬けにされれば血痕は化学反応で消えるとして、無罪を主張。検察の証拠捏造の可能性も指摘した。一方、検察側は赤みが残る可能性があると反論していた。

袴田事件

1966年6月30日、静岡県清水市(現在の静岡市清水区)の味噌製造会社の専務一家4人が殺害された事件。起訴された袴田さんは80年に死刑が確定したが、冤罪の可能性があるとして2014年に再審開始、釈放が決まった。13年には「世界で最も長く収監されている死刑囚」としてギネス世界記録に認定された。
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