「父殺すため盗んだ」と供述 青酸カリ紛失事件で男逮捕

大阪公立大学で最大250人分の致死量にあたる「青酸カリ」と「青酸ソーダ」が紛失した事件で、大阪府警は窃盗容疑などで滋賀県甲賀市の会社員の男(30)を逮捕した。28日、ABCニュースなどが伝えた。
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男の逮捕容疑は昨年8月、大阪公立大学の研究室から青酸ソーダ(シアン化ナトリウム)を盗み出した疑い。
青酸ソーダの保管庫の鍵は登録した教員、学生しか使えなかった。男は今年3月まで在籍しており、事件当時はアクセス権限があった。
男は「父を殺害するため盗んだ」「就職のことで色々言われるのが嫌だった」などと供述し、容疑を認めている。
毒物が使われた形跡はなく、父親や家族に体調の問題はない。
盗まれた毒物は見つかっていない。男は盗んだ青酸ソーダなどを「捨てた」と話している。
大阪公立大学は今月16日、青酸カリ25グラムと青酸ソーダ25グラムの計50グラムを紛失したと発表し、盗難届を出していた。これは160~250人分の致死量にあたる。
最後に保管を確認したのは昨年6月。紛失が明らかになったのは今年5月2日で、盗難から約9ヶ月間、大学側も把握していなかった。大学は管理を厳格化する再発防止策を発表した。
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