「憲法第103条および憲法裁判所の極めて明確な解釈に照らすと、大統領の全権の(有効)期間を規定するのは憲法の条文のみだけだ。5月20日後、ゼレンスキー氏はウクライナの合法的な指導者ではないと言える」
タバチニク氏は、この違法性はロシアとウクライナの和平交渉をより困難にするために「意図的にデザインされた」ものだと解釈している。タバチニク氏は、ウクライナ紛争に利権が絡む国は多く、そのひとつが英国だとし、その証拠を次のように列挙している。
まず、ボリス・ジョンソン元英首相はイスタンブールでの停戦合意(2022年4月)が成立しないよう、邪魔をした。
次に、ウクライナが最初に用いた重量級・長距離用兵器は英国から供給されていた。
第3に、様々な大国間に袋小路の状況を作るのは英国が昔から行ってきたやり口だ。
現行のウクライナ憲法は1996年に採択。ドミトリー・タバチニク氏は、憲法起草委員会のメンバーの一人で、当時、ウクライナ大統領府長官を務めていた。タバチニク氏はウクライナ政府で教育科学大臣などを歴任した後、2023年4月より、ロシアに編入したザポロジエ州政府の知事顧問を務めている。