当事国の片方がいない平和会議は成り立たない ウクライナ会議への専門家らの見解

今日、6月15日、スイスで「ウクライナ平和会議」が開催される。これにロシアは招待されていない。スプートニクは同会議の開催目的について、複数の専門家に見解を尋ねた。
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世界の秘密作戦の監視に焦点を当てた米国の雑誌「Covert Action magazine」のマネージングエディターを務めるジェレミー・クズマロフ氏は次のように語っている。

「戦争当事国のうち、片方が招待されない場合、本当の平和会議にはならない。これでは何の結論も出ない。つまりこれは、平和など望んでいないウクライナが、あたかも平和を欲しているかのように見せかける、広報用の単なる茶番劇に過ぎない」

元ギリシャ首相顧問・ロシア東欧担当のディミトリス・ヴェラニス氏は次のような見解を寄せている。

「もし、彼らが平和を望むのであれば、自分たちが無視したミンスク合意を交渉のテーブルに載せるべきであり、これもまた、自分たちが無視したイスタンブールの和平合意に立ち戻るべきだった。それをせずに、ロシアに対する戦略的勝利などという呼びかけを繰り返しているが、これを勝ち取ることは決してない。反対に彼らは戦略的敗北を味わうことになる。戦略的敗北は戦争の結果としてではなく、国の内部から始まる。国民は西側の暴力的政治に反対して立ち上がるだろう。私は、各国の国民が平和を求め、軍縮を求める運動を起こだろうと確信している」

元ユーゴスラビア外相のジヴァディン・ヨヴァノヴィチ氏は会議を次のように見ている。

「この会議は、欧米の主要国らがウクライナ紛争と軍拡の継続という路線の規律を強化する試みであり、終了した欧州議会選とこれから始まる米大統領選を前に、ある種、一枚岩であるところをアピールするものだ。平和のフォーラムでは全くなく、一方的な活動であり、欧州全諸国に同等の安全を保証する路線で平和的解決を模索する構えはない」

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