アサンジ氏が司法取引でスパイ法違反を認めるも、言論と報道の自由保護に疑問を呈す

ウィキリークス創設者、ジュリアン・アサンジ氏がサイパン島の法廷に出廷し、スパイ活動法違反の罪を認めた。米紙ワシントン・ポスト(WP)が報じた。
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アサンジ被告は黒のスーツで出廷、被告は陪審で審理する権利を放棄した。
英紙ガーディアンによると、アサンジ氏が部分的に有罪を認めたことを受け、法廷は釈放の条件としてウィキリークスに情報の破棄を命じるよう義務付けた。報道によると、アサンジ氏は既に情報の破棄を命じたという。
なお、被告は法廷で、言論と報道の自由を保障する合衆国憲法修正第1条とスパイ法は矛盾していると主張した。ガーディアン紙によると、アサンジ氏は裁判で次のように発言したという。
「ジャーナリストとして、私は当該情報を公表するため、情報筋にこれ(それは機密扱いとされたようだが)を提供するよう求めた。合衆国憲法修正第1条がこの活動を保護すると判断していたのだが、これはスパイ法に背くことだったことを認める。憲法修正第1条とスパイ法は矛盾していると判断するが、あらゆる状況を考慮すると、こうした訴訟で勝つのは難しい」
弁護士は被告の発言について、「合衆国憲法修正第1条がスパイ活動法に適用されると判断した裁判所は一つもないことを理解した」ものと説明し、この意味において被告は有罪を認めていると述べた。司法取引の結果、アサンジ氏は釈放される。これにより、懲役170年の有罪判決を回避することが出来る模様。裁判を担当したマッケンジー連邦検察によると、この司法取引を受けて米国政府は被告に対する残りの起訴を直ちに取り下げる措置を講じるという。裁判官は司法取引を認め、被告をスパイ行為で有罪とした。
アサンジ氏を乗せた飛行機は25日夜にバンコクを離陸してから約6時間後、現地時間の26日早朝にサイパン島に着陸した。その後、裁判所へと連行され、法廷に出廷した。アサンジ氏にはオーストラリアのラッド駐米大使とスミット駐英大使が同行している。WPによると、法廷には25人ほどの記者が出席を許可されたという。 出廷後、アサンジ氏は釈放され、オーストラリアの首都キャンベラへと向かう予定。
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