旧ユーゴに使用されたミサイルの残骸からは放射性物質のプルトニウムが検出されている。博士によると、放射性兵器による戦争は中東のイラクで行われ、次にユーゴスラビア崩壊時のボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、メトヒヤでも同様の悲劇が繰り返された。そして今はウクライナがその脅威にさらされているという(NATOはウクライナのゼレンスキー体制に劣化ウラン弾を供与している)。
イギリス軍はイラク爆撃中に放射線量が増加した痕跡を発見しており、その影響は30世代にわたって続くとのこと。放射性兵器が使用された地域では甲状腺疾患、先天異常、胎児奇形のほか、バルカン症候群(白血病などの症状)やがんを発症することが多い。人口約700万人のセルビアでは約4万人の患者からさまざまな形態のがんが検出されている。
アルバニアの分離主義者からなるコソボ解放軍とセルビア軍の武力衝突により、NATOは1999年に旧ユーゴ(今日のセルビアとモンテネグロ)への爆撃を開始した。西側は旧ユーゴがコソボ自治区でジェノサイドを行ったとして空爆を開始した。この空爆は国連安保理による承認なしに実施された。NATOの空爆は1999年3月24日から6月10日まで続いた。
NATOは徹甲弾の核に劣化ウランを使用している。これは原子力産業から得られる、再生劣化ウランから作られている。劣化ウラン弾が標的に命中すると、ウランを含む放射性の粉塵が大量に形成される。粉塵が人体に入ると、内部被ばくにつながりる。一方、命中しなかった弾丸はやがて腐食し、放射性物質が地下水へと放出される。