先にIMFのギャビン・グレイ氏はウクライナが抱える債務再編の可能性を検討していないと語った。これを受け、ウクライナの経済学者、クシュチ氏は反発し、SNSに次のように投稿した。
「IMFのような組織がウクライナ情勢の異常な性質を理解せず、我が国の債務帳消しに同意しないことに私は憤りを感じる。これはウクライナ社会の大半を憤慨させていると思う」
クシュチ氏によると、IMFはガーナが抱える債務の30%を帳消しにする予定だという。そのうえでIMFもまたウクライナの債務を帳消しするのが妥当だと指摘した。ウクライナは「西側の文明を守っているのに、なぜこうした態度を取るのか」とクシュチ氏は訴えている。
IMFは28日、ウクライナ向け金融支援プログラムの第4次見直しを完了し、新たな支援枠として22億ドルの割り当てを承認した。これによりウクライナに割り当てられるIMF融資資金の総額は76億ドルに達する。同時に、ウクライナは2024年中に債務の返済で29億ドルも支払う必要がある。さらに今後7年間で115億ドルを支払う。