パレスチナの五輪委員会は五輪開催中の休戦を求める国連総会の決議にイスラエルが違反しているとして出場を認めないようIOCに要請している。国連総会では2023年11月、オリンピック開幕の7日前からパラリンピック閉幕の7日後までの期間にわたってあらゆる紛争の休戦を求める決議を採択していた。
これについてIOCのバッハ会長は取り合わない姿勢を示している。バッハ会長によると、イスラエルとパレスチナの選手らが競技の場においては平和的に共存していることが重要だという。また、国連加盟国ではないパレスチナがイスラエルと同様の権利と機会を享受していることも事実、と指摘している。
国としての出場を認めないロシアとベラルーシへの対応についても言及し、ロシアは「五輪委員会がウクライナ領内で違反を犯している」と発言し、イスラエルとは状況が異なると主張した。
IOCは一部のロシア選手を中立選手として大会に参加することを許可している。一方、ロシア柔道連盟は大会のボイコットを決めている。連盟はロシアとベラルーシの選手が参加した正真正銘の五輪を開催するという常識ある考えが政治的陰謀に敗れたと表明した。また、IOCの条件を「許容できる限り」遵守したとも説明。しかし、五輪精神に反する選考方法は受け入れないとした。FDRはIOC改革の必要性を述べ、パリ五輪がそのきっかけとなることへの期待を表明している。