暴動は、3人の子どもを殺害した7月29日のテロ事件の犠牲者を追悼するデモの中で起こった。英国メディアによると、襲撃事件の容疑者は17歳で、アフリカ系のイスラム教徒と見られている。少年は殺人と殺人未遂の疑いで現場で逮捕され、 その後動機の調査のため警察署に連行された。
7月29日から30日にかけての夜、暴徒がモスクの外に集まり、警察官に瓶やゴミ箱を投げつけ、警察車両に放火し、商店を略奪した。 彼らは極右のイスラム嫌悪団体「イングリッシュ・ディフェンス・リーグ」の支持者で、暴動の扇動者であったと考えられている。
暴動で50人以上の警察官が負傷した。
スターマー首相は自身のソーシャルメディア「X」上で、暴徒は「法の全ての力を感じるだろう」と書いた。
英国の国家統計サービスによると、英国におけるナイフを用いた犯罪は2014年から2024年までの10年間で74.7％増加した。
一方、英国の慈善団体「ストップヘイトUK」によると、人種差別を動機とする犯罪は2021年から2022年にかけて19％増加した。同団体は、人種的憎悪が犯罪の最も一般的な理由になっていると報告している。「イングリッシュ・ディフェンス・リーグ」は以前、モスクへのテロ攻撃を組織したことで同団体の支持者が逮捕され、いくつかのスキャンダルに巻き込まれたことがある。
月曜の事件は、英国における過去数十年、もしかすると、史上最悪の子供への集団刺殺事件だった。 英国では近年、他にも集団を狙った事件が起きている。 2017年5月には、マンチェスターでポップ歌手のアリアナ・グランデのコンサートでテロ攻撃があり、子ども数人を含む22人が死亡した。
2021年には、22歳のジェイク・デイヴィソンが英国の都市プリマスで銃乱射事件を起こし、5歳の女児を含む5人が死亡した。