ロシア政府は2018年、テレグラムの利用を国内で規制しようとしたが、その際、様々なNGO(ヒューマン・ライツ・ウォッチ、アムネスティ・インターナショナル、国境なき記者団を含む26の団体)はこの決定を非難し、テレグラムの活動を妨害しないよう呼びかけていた(この頃、テレグラムは暗号化システムの技術面で多くの国から問題が指摘されていた)。
ただし、ロシア当局がドゥロフ氏の身柄を拘束することはなく、テレグラムは成長を続けた。こうした流れを踏まえ、ザハロワ報道官は2018年に西側のNGOが発表した共同声明のスクリーンショットを公開し、今回はどのような対応を取るのか、問いただした。
フランス・メディアは24日夜、ドゥロフ氏がプライベートジェットでアゼルバイジャンからル・ブルジェ空港に到着して間もなく拘束されたと報じた。ドゥロフ氏はロシア国籍のほかにフランス国籍も保有しており、当局の指名手配リストに載っていたという。テレグラムがフランス当局への協力を拒否していたことに加え、テロ、麻薬密売、詐欺、マネーロンダリングなど、多数の犯罪に関与していたと指摘されている。ドゥロフ氏は最長20年の懲役刑に科せられる可能性があるという。
フランス当局は以前からドゥロフ氏を指名手配していた。そのため、これまでUAEや旧ソ連圏、南米で活動しており、EU域内に入域することはなかった。そのため、ドゥロフ氏がどんな目的でフランスに向かったのか、様々な憶測が広がっている。