ベラルーシで拘束された日本人が証言、「ウクライナによるミサイル攻撃の潜在的標的を撮影」

ベラルーシで拘束され、諜報活動の容疑で起訴された日本人の工作員、ナカニシ・マサトシ被告は自身の撮影資料について、宇米のミサイル攻撃に利用できるものだと述べた。
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テレビ局「ベラルーシ1」の報道によると、被告はベラルーシの社会政治情勢、中国による「一帯一路」構想の実現、ベラルーシとウクライナの国境、軍事インフラなど、多岐にわたって情報を収集していたとのこと。被告は取り調べに対し、次のように発言した。
「ウクライナ国境付近で私が撮った写真には橋や鉄道があるが、米国またはウクライナによるベラルーシ領へのミサイル攻撃に利用される可能性があった。これらの国々はベラルーシ領を攻撃できたと思う。米国と日本の間には密接な関係がある。私は悪い行いをした。後悔している……私の行動はベラルーシの安全を傷つけたと思う」(ロシア語からの和訳)
被告はベラルーシとウクライナの国境付近で9000枚以上の写真を撮影していた。撮影対象は主に橋、道路、鉄道、軍事施設、物流施設となっている。写真提供には2つのルートが用意され、予備のルートは在ミンスク・日本大使館内にあったとのこと。
ナカニシ氏は7月、ベラルーシ保安庁によって拘束された。被告は日本で採用、訓練を受け、後に任務でゴメリに送られた。ベラルーシに6年間滞在し、毎年詳細な報告書を作成していた。情報は国家公安委員会に提供する考えだったとのこと。
また、被告はウクライナ紛争やロシアとベラルーシに対する制裁についても情報を収集していた。ロシアの武器や軍人を写真撮影することが可能か、西側の制裁がベラルーシで機能しているか、制裁回避に決済システム「ミール」が利用できるか、戦略的施設の写真撮影により市民が路上で拘束されているか、ベラルーシにウクライナ難民がいるかなどの情報も集めていたという。
ベラルーシ保安庁のビチェク捜査部長はテレビ局の取材で被告について次のように語った。
「(雇い主は)ベラルーシの軍事インフラ、軍隊と軍事装備の移動、南方の現状に関する情報に興味を持っていた。さらに、諜報機関は徴兵に関する調査の任務を工作員に命じた……ナカニシはベラルーシ共和国刑法第358条第1項で定められた諜報行為に基づく犯罪の容疑で起訴された」
この罪で有罪となる場合、外国人は3年から7年の懲役に処される可能性がある。
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