この細胞は「EndoMac progenitors」と名づけられた。血管を形成する内皮細胞と、組織の修復や保護を担う免疫細胞であるマクロファージという2つの特定の細胞に変化するユニークな能力を持っている。
研究チームはこのような細胞の存在をずいぶん前から予想していたが、ついに成体マウスの大動脈の外層でこの細胞を発見した。
EndoMac細胞は、外傷を受けたり、血流障害が生じた際に活性化される。細胞は急速に拡大し、傷が治りにくい糖尿病などの病気を持っていても、治癒を促進する。マウスを使った実験では、慢性的な糖尿病性潰瘍に細胞を注入すると、わずか数日で潰瘍が治ったという。