科学者たちのモデル計算は、福島原発の処理水はすでにオホーツク海に流れ込み始めていることが示された。そのため、今回の調査隊の課題は、河川水と原発付近から流れ込む水がトリチウム分布にどの程度影響しているかという評価と、オホーツク海南部とクリル諸島海域のより詳細な調査にあった。この海域はロシアの漁業にとっては最も重要度が高い。
「調査隊は、35か所でトリチウム含有量の調査用の水サンプル58本を採取した。採取は6、7月の調査と同じポイントで行われた。これにより、トリチウム濃度の変化の動態を評価することができる。採取は日本海でも行われた」