クジラを見に行った男、オホーツク海で2カ月間漂流の末に奇跡の生還

家族旅行がとんでもない悲劇に変わってしまった。2カ月前に行方不明となっていたボートをカムチャッカ半島沖で漁師らが発見した。
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ボートには3人が乗っていたが、生き残ったのはミハイル・ピチュギン(45)という男性ひとり。彼は67日間漂流し、最後まで戦い、そして生き残った。
遡ること8月初旬、ミハイルさんは兄のセルゲイさん(49)、甥のイリヤさん(15)とともに、クジラを見るためゴムボートでシャンタル諸島(地図のミス・ペロフスコヴォ周辺)へと出発した。船には2週間分の食料と20Lの飲料水が積まれていた。
チームは目的地に無事到着し、それから数日後にサハリンへと引き返した(青線が予定ルート、赤線が漂流した動き)。しかし途中で連絡が途絶えた。強い嵐に見舞われ、島に到着できなかった模様。
捜索活動は1か月以上続いたが、発見には至らなかった。しかし、10月14日の夕方、オホーツク海で漁船「エンジェル」の漁師らが行方不明のボートを発見した。生き残ったのはミハイルさんただ一人だった。
漂流の間にミハイルさんの体重は半減(100kg→50kg)した。地元メディアによると、生き残るために雨水を集め、それに浸したシリアルや豆を食べていたという。
現在ミハイルさんは入院している。スプートニク通信が医師らに取材したところ、容態は「ある程度安定している」とのこと。ミハイルさんの妻は夫が生き延びた理由について、ふくよかな体形が生死を分けたのでは、と語った。
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