石破首相は「日朝首脳会談から22年が経った。時間が残っていないという家族会の思いは共有している」と述べた。その上で「拉致問題は私の政治活動の原点の一つだ」とし、被害者の一日も早い帰国の実現に向け、政府として取り組んでいくと強調した。
一方、拉致被害者である横田めぐみさんの弟で、拉致被害者家族会の代表を務める横田拓也さんは、石破首相が主張してきた東京と平壌に連絡事務所を開設する構想について「強く反対する。時間稼ぎ、幕引きにしか寄与しない」と表明した。
石破首相は、9月の自民党総裁選で、拉致問題の解決に向けて東京と平壌に連絡事務所を開設する案を提唱した。国交がなく大使館が設置されていない平壌と東京に、日本と北朝鮮との窓口となる連絡事務所を開設することで、交渉の足掛かりを作りたいとの意向を明らかにしていた。