「我々は韓国と連結されていた道路と鉄道を完全に破壊し断絶した。これは単なる物理的閉鎖の意味を超え、世紀を継いでしつこくつながってきたソウルとの悪縁を断ち切り、たわいない同族意識と統一という非現実的な認識をきれいに払拭したものだ」
金総書記は「大韓民国が他国であり、明白な敵国であるという厳然たる事実を今一度はっきり認識すべき」と断絶を強調。韓国が北朝鮮の主権を侵害した場合の反撃は、「同族でない敵国に対する合法的な報復行動になる」と警告した。
北朝鮮は従来、韓国は同民族であり最終的な統一を目指す方針をとっていたが、2019年以降は方針転換し、「韓国は別国」との理解を示している。このごろでは憲法改正で、韓国を「敵国」として認定したとの観測もある。
10月以降、朝鮮半島では新たなエスカレーションが起きている。北朝鮮外交部は11日、韓国がビラを配布するために平壌上空に無人機を飛ばしたと発表(韓国側は否定)。これを受け、北朝鮮は軍事境界線の軍部隊に戦闘準備態勢を敷くよう命じた。15日には北朝鮮が、南北を結ぶ自動車道路の自国側の一部区間を爆破。今後、道路が寸断された場所を要塞化するとしている。