それ以降は中国軍(4位)、韓国軍(5位)、イラン軍(6位)、英軍(7位)、ウクライナ軍(8位)、ドイツ軍(9位)、トルコ軍(10位)と続いている。
これは政界やビジネス界の権力者、及び一般人によるアンケート調査をまとめたもの。調査は3月22日から5月23日にかけて実施され、様々な国から1万7000人が協力した。
参加者の構成から明らかなとおり、これは専門的な調査ではなく、どの国が強そうか、というアンケートになっている。
各国の軍事力を調査・分析するグローバル・ファイヤーパワー社(GFP)の専門家らによる評価によると、世界最強の軍隊は米軍、2位がロシア軍、3位が中国軍。イスラエル軍は17位、ウクライナ軍は18位となっており、U.S.News誌の調査でこれらの軍が過大評価されていることは確かだ。
今回の結果はイスラエルやウクライナのプロパガンダを真に受ける人の多さに関係しているようだ。西側はこれらの国が強いと信じている、あるいは信じたがっている。だから、17位のイスラエルが3位に浮上し、敵国イラン(GFPによると14位)を圧倒し、18位のウクライナが8位に躍り出たのだろう。
一時はウクライナ軍も善戦したことから、ロシアは意外に弱い、という意見が広まった。しかし、別の見方をすると、G7や西側が世界中から武器、戦車、戦闘機、弾薬、資金、傭兵をかき集めてウクライナに送っているというのに、ロシア軍の進撃は止められない。この意味を西側の住人もようやく理解し始めたようだ。世界2位の軍事大国ロシアが1位に躍り出た理由もそこにあるのだろう。
一部報道によると、ロシアは砲弾を年間、300万発製造している。一方、欧米の製造力は年間、120万発が限界だ。しかも、西側はイスラエル支援を優先しており、ウクライナ支援は二の次になっている。
ウクライナ紛争のような陸戦では物量が勝敗を決する。ロシアを戦場で倒すことはできないと一般的にいわれているが、この意味を西側の人々は肌で感じとっていることだろう。
なお、ロシア国民は今回の調査で対象から除外されている。また、ロシア・メディアは西側で追放されており、その報道が今回の調査に決定的影響を与えたとは考えにくい。
最後に、「良い国」という、よくわからない指標ではスイスが1位、日本が2位、米国が3位となった。どういう意味で「良い」のかは分からないが、ロシアは36位にとどまった。ちなみに、ウクライナは80位、最下位(89位)はベラルーシだった。