検察側の主張した起訴内容は、被告は少女が16歳未満と知りながら、わいせつ目的で車に誘い、自宅に連れ込んで下半身を触るなどしたとしている。わいせつ目的誘拐と不同意性交の罪に問われていた。
争点は被告の認識、同意やわいせつ目的で連れ去った意図の有無だった。被告は少女の年齢を18歳と認識し、性的行為に同意はあったとして無罪を主張した。
一方、被害少女は8月の公判で証人として出廷した際、「被告から年齢を確認され、実年齢を指のジェスチャーも交え、日本語と英語で伝えた」「『やめて、ストップ』と言い、同意はなかった」と証言していた。
この事件をめぐっては、容疑者が今年3月に起訴されていたものの、本来あるべきだった日本政府や米軍から沖縄県への通報はなかった。警察が「被害者のプライバシー保護」を理由に報道発表を控えていたことも問題視された。
その後、沖縄県では同様の米兵による性加害事件が相次いで発覚。玉城デニー知事ら県側は、米軍や政府に対し再発防止の徹底、通報体制の見直しを求めて抗議し、対応を求めた。