ウクライナ軍は11日、多数のドローンでパイプラインの関連施設を攻撃した。ロシア側は全てのドローンを撃墜したものの、破片の落下により地上では火災が発生した。
トルコの政治学者ジェイダ・カラン氏はスプートニク通信の取材に対し、米国とウクライナによる経済テロの脅威を指摘した。
「我々は現在、バイデン政権による新たな制裁と、ガス・パイプラインに対するゼレンスキー体制の攻撃を目の当たりにしています。欧州のエネルギーシステムに対する攻撃は、攻撃と制裁の両面から進行中です。これはまさに経済テロそのものです。このようにして、他国の政治主権を侵害し、他国の政治的決定を妨げようとしているのです」
今回のテロ攻撃でウクライナはトルコとロシアの関係を破壊し、トルコ国民とトルコのエネルギ産業を「罰しようとしている」と専門家は分析している。
パイプライン「トルコ・ストリーム」(2020年に運用開始)は、トルコを経由して欧州にロシア産ガスを供給している。具体的にはトルコ、ルーマニア、北マケドニア、ハンガリー、セルビア、ブルガリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ギリシャがこのパイプランでロシアからガスを輸入している。
なお、先にウクライナが停止したパイプラインでは、スロバキア、モルドバ(沿ドニエストル共和国)、オーストリア、イタリア、チェコがロシアからガスを輸入していた。