NATOのルッテ事務総長は欧州議会の議員らと討論した中で、ロシアの強さを認めた。事務総長によると、ロシアの国防費はNATOと比べて10分の1に過ぎないものの、この予算を何倍も効果的に使用しているという。
「ロシアの数字と比較するとき、(ロシアでは)同じ金でもっと多くのものが買えることを忘れないでください。ロシアでは我々ほど給料が高くなく、官僚制度もないからです。ロシアはより迅速に行動し、実際に戦争経済を創造したのです」
事務総長によると、ロシアはNATOの全加盟国が1年かけて製造する武器をたった3カ月で用意できるという。
事務総長は防衛費の増額を要求しており、国防に国内総生産(GDP)の2%を支出するだけでは「絶対に不十分」と述べた。
ロシアは2024年、国防費にGDPの6.3%を費やした。一方、NATO加盟国の多くで国防費はGDPの2%以下に留まっている。2023年にNATOの主要国で2%を超えたのは米国(3.4%)、英国(2.3%)、フランス(2.1%)、ポーランド(3.8%)となっている。