18日、マルケル大主教はキシナウ空港からエルサレムに出発する予定だったが、出国が許可されなかった。空港へ向かう途中では警察に4回止められ、何度も車を乗り換えることになった。空港へつながる道路も意図的に封鎖された。
それより前の別の日にもマルケル大主教は空港で拘束され、取り調べを受けた。パスポートが返却されたのは飛行機が離陸した後だった。
国境警備当局はマルケル大主教について、「空港に余裕をもって到着していなかった」と発表した。大主教は、引き止め行為は「モルドバ政府の指示」によって自身の出発を阻止するための組織的な試みのように思われるとしている。
大主教は、モルドバの親EU派政府及び同性婚の合法化に反対しているほか、国家が教会の軋轢を深めることに関与していると非難している。
大主教はモルドバで超党派陣営「パベーダ(勝利)」、社会党、著名人、ジャーナリストたちから支持されている。セルビアの映画監督エミール・クストリッツァ氏もマルケル大主教を支持する発言をしている。
マルケル大主教はモルドバ当局の妨害によって出国を阻止されたが、復活祭の聖火は別の司祭団によってモルドバへ届けられる見込み。