加藤財務相は演説の中で、「頻発する自然災害や公衆衛生の危機、経済や財政のぜい弱性など、アジア太平洋地域の課題は複雑化、重層化し、長年積み重ねてきた途上国への開発の効果が停滞するおそれがある」と述べた。
ADBは途上国の民間支援向けに新たな基金を設立し、日本は2000万ドル(約30億円)を拠出する。この基金は途上国の民間企業が政府の援助に依存せずに成長することを促すために活用される。
加藤財務相は年次総会後の記者会見で、「日本が先駆けて拠出をすることで、他の国にも続いていただく。基金を通じて支援をしっかり進めていくことがアジアの成長につながり、それを日本が主導して取り組むことに意義がある」と述べた。