【高市首相、サウジ皇太子と電話会談 ホルムズ海峡迂回の紅海ルートで協力】

高市首相は23日、サウジアラビアのムハンマド皇太子兼首相と電話会談した。日本外務省が発表した。ホルムズ海峡を迂回する紅海ルートでの原油輸送に関する協力について申し合わせた。
この記事をSputnikで読む

紅海ルートとは

産油国サウジアラビアには「East-West石油パイプライン」という石油輸送パイプラインが通っている。イラン・イラク戦争中の1982年、「タンカー戦争」と呼ばれたペルシャ湾での船舶攻撃で輸送安全が脅かされたため、迂回ルートとしてつくられた。
パイプライン地図
パイプラインを通った石油は紅海に面するヤンブー港に運ばれる。そこからタンカーで積み出され、欧州へは北のスエズ運河を通り、アジアなどへは南のバブ・エル・マンデブ海峡を通り輸出される。
今回のホルムズ海峡の事実上の封鎖では、日量2000万バレルの原油輸送が滞った。だが、パイプラインを利用することで最大で日量700万バレルが振替輸送され、エネルギー危機の緩和に貢献した。

だが、安心はできない

日本が重宝するバブ・エル・マンデブ海峡からアデン湾を通りインド洋に抜ける紅海ルートだが、これだけで問題解決とはいかない。
This photo released by the Houthi Media Center shows a Houthi forces helicopter approaching the cargo ship Galaxy Leader on Sunday, Nov. 19, 2023.
沿岸のイエメンの大部分は、親イランのフーシ派によって支配されている。フーシ派は2023年以降、ガザ攻撃をめぐりイスラエルや米国の関連船舶への攻撃を行ってきた。同年11月には、日本郵船運航の貨物船が拿捕される事案も発生していた。
今回もホルムズ海峡の再封鎖を宣言したイランに呼応し、フーシ派は19日にバブ・エル・マンデブ海峡の封鎖を示唆する声明を発表している。現時点で通行の問題は発生していないが、フーシ派が本格参戦すれば、迂回ルートでさえ脅かされる恐れがある。
コメント