日本に戦争の教訓を尊重するよう呼びかけた中国

© Sputnik / Yevgeniy Biyatov中国の李首相
中国の李首相 - Sputnik 日本
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中国の李首相は15日、全国人民代表大会閉幕後の記者会見で、日本に戦後の世界秩序を尊重するよう呼びかけ、これは両国関係発展の重要な条件であると指摘した。

中国は9月に予定されている抗日戦争勝利70周年の式典に、アジアの隣国の戦勝国および敗戦国の首脳を招待すると発表した。李首相は、日本に対して、第二次世界大戦の教訓を記憶し、尊重するよう直接呼びかけたが、今のところ安倍首相が北京で開かれる軍事パレードやその他の式典に出席する可能性について、日本側からの反応はない。李首相は次のように語った。

「今年は、中国人民の抗日戦争の勝利と世界反ファシズム戦争の勝利から70周年だ。これらの出来事に関連して、中国だけでなく他の国々でも記念式典が開かれる。私たちは今、その歴史的悲劇の教訓をしっかりと記憶し、悲劇を繰り返してはならない。全人類を頼りに、第二次世界大戦での勝利後に確立された秩序を維持し、長期的な平和を保つ必要がある。中国は、第二次世界大戦の結果によって確立された世界秩序の維持を支持している。過去を振り返り、未来に目を向けるために、歴史に関する客観性を維持することが重要だ。日本は、戦後の世界秩序を尊重しなければならない。これは、両国関係発展の重要な条件である。」

最近、ドイツのメルケル首相も安倍首相との共同記者会見で、歴史について語った。メルケル首相は、第二次世界大戦の歴史を客観的に評価するよう呼びかけた。しかし、この声明に対する日本側の反応はなかった。中国外交学院の蘇浩(スー・ハオ)教授は、ラジオ「スプートニク」の書面インタビューで、安倍首相の外交的沈黙について、次のような見解を表した。

「日本とドイツは第二次世界大戦の敗戦国だ。両国は戦後、侵略や戦争犯罪の影響を排除するために一定の措置をとった。一方で、この問題に対する両国のアプローチに大きな違いがあるのは明白だ。ドイツは、第二次世界大戦時の犯罪に対する自国の責任を認め、被害を受けた国に心から謝罪した。ドイツはこのような行動によって、ドイツ史に存在する多くの問題を解決した。日本は自国の過去に対して十分に悔い改めておらず、自分たちの犯罪に対して謝罪していない。これによって、日本と中国、韓国などの隣国や、東南アジアの複数の国々との数多くの問題が、未解決のまま残ることになる。」

中国人民大学国際関係学院の金燦栄(ジン・ツァンロン)副院長は、ラジオ「スプートニク」の書面インタビューで、中国とロシアが第二次世界大戦と抗日戦争の勝利70周年を共同で祝うことの地政学的重要性を指摘した。副院長は、次のような見解を表している。

「西側には中国とロシアに対する偏見が存在している。偉大な勝利70周年の共同行事の開催は、第二次世界大戦での勝利や戦後の秩序への中国とロシアの貢献を西側諸国に鮮明にデモンストレーションし、偏見を排除し、第3国に対する露中関係の友好的な性質を示す機会を与える。このような形で、戦勝70周年を共同で祝う切実性は、勝利の結果の見直しに対する反対や、戦後時史の中で形成された現実を擁護することと直接関係している。」

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