このエドヴィン・ヘラースタイン裁判官の判決は、2か月後に効力を発するが、米国防総省はそれまでに、控訴するものと見られている。ロシアのメディアが伝えた。
アブグレイブ刑務所で撮影された写真を公表する義務を米国防総省に課す訴えが、人権活動組織「市民の自由を擁護する米国同盟」によりニューヨーク裁判所に出されたのは、2004年のことだった。翌2005年、裁判所は「写真は公表されるべきだ」との判決を下したが、この時は米国議会が「写真公表は、米国市民の安全に脅威を与える恐れがある」との理由で、公表義務を免除する法律を採択した。
イラクのアブグレイブ刑務所をめぐるスキャンダルに火がついたのは、収容されていた人達に対する米兵の非人間的は振る舞いを撮影した写真などが新聞・雑誌に流れた2004年の1月のことだった。その後2006年、この刑務所の管理は、米国からイラク当局に移り、昨年2014年にはついに、刑務所そのものが閉鎖された。