2014年12月に撮影されたもの。今年3月には「ロシア24」TVで一般公開された。監督がイズヴェスチヤ紙に明かしたところでは、監督は自ら志願してドンバスを訪れた。進行中の事態を内部から見、真実を見て、ロシアや欧米の人々に見せたいと思ったのだ。
主人公は軍事紛争の震源に生きるドンバスの住民である。住民たちは自分たちの不安について語り、進行中の事態の意味を理解しようと努めている。これら互いに異なる人々が疑惑の陰に曇らされることなく声を一つにして言うのは、祖国を見捨てない、ということであった。
カンヌでは本作以前にも、ロシアの学生監督が撮った映画が上映されている。2011年には当時19歳のチホン・マカロフ氏の短編「文化セクション」が上映されている。