2700万人の記憶 ー 2700万本の木

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2015年は、反ファシズム戦争勝利70周年だ。ロシアとその他の旧ソ連諸国は、この勝利のために2700万人の命という、非常に大きな対価を払った。ロシアの環境運動「グリーン・ロシア」は、勝利のために命を落とした2700万人の人々にちなんで、2700万本の木の植樹を提案した。同プロジェクトは、「勝利の森」と名付けられた。

「勝利の森」プロジェクトは2014年9月に、モスクワ郊外の町ヴェレヤでスタートした。ヴェレヤでは1941年、モスクワを巡る激しい戦いが繰り広げられた。2014年には1万7000本が植樹された。ロシアの雪の多い厳しい冬が去り、プロジェクトが再開された。ロシア南部のダゲスタン共和国とスタブロポリ地域で植樹が開始された。なお、広い国土を持つロシアの北部で植樹が始まるのは、6-7月だ。環境運動「グリーン・ロシア」を率いるジャンナ・プロトニコワさんは、現在ロシアの80地域が同プロジェクトを支持していると述べ、次のように語っている。

「プロジェクトは3年にわたって続きます。ロシア上院(連邦会議)、ロシア退役軍人同盟、『アエロフロート』、ロシア鉄道などが加わりました。ロシアの各空港ではプロジェクトの活動を紹介する動画が放映され、鉄道駅では、プロジェクトに関するチラシが配布されています。ロシアの様々な地域で植樹の予定が組まれています。上院議員、企業の職員、学生、退役軍人たちが植樹を行います。都市、村、町、自然保護区などに、勝利の並木道、公園、庭園などがつくられます。同プロジェクトの参加者全員が大きな責任を担っています。一本一本の木は亡くなった人に捧げられます。これは亡くなった人の記憶です。彼らが再び死ぬようなことがあってはなりません。そのため、ロシア全土に植樹される勝利の森は、常に管理下に置かれ、保護されます。」

プロジェクト「グリーン・ロシア」は、ハンガリー、ベルギー、イタリア、ギリシャ、ポルトガル、チェコなどにも支持された。ドイツでは4月22-24日、今から70年前にソ連軍と米国軍が出会ったエルベ川沿岸の町トルガウで、勝利の森が植樹される。また5月8日には、ベルリンでも植樹が行われる。ソ連の有名な詩人ロベルト・ロジジェストヴェンスキーは、「全ての人の名前を読み上げて思いだそう。自分たちの英雄として思いだそう。彼らを死んだように扱ってはならない。彼らを生きているように扱わなければならない」と書いている。勝利の森を植樹しながら、私たちは地球を美しくし、私たちのために命を捧げてくれた人々に、新たな生命を贈る。

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