軍、国家親衛隊、ボランティア大隊、外国人傭兵、その他の戦いを目的とした組織や部隊などで構成されたウクライナ軍事機構の主な力は、戦争を行うための幅広い手段に支えられている。それは嘘、残忍さ、直接的なテロ、禁止された兵器の使用や、一般市民の殺害、人質をとる行為、拷問、軍人や気に入らない者たちの拷問や殺害を目的とした最も卑劣な方法の使用などだ。ウクライナの軍事機構にミンスク合意やその他の合意を履行する気はない。同機構は国の政治指導部にも特に従わない。ウクライナ軍事機構のバックに今、キエフを精神的、政治的、財政的、軍事的、法的にサポートしている全ての「文明的世界」がついているのも、リソースの一つだ。
欧米のアナリストたちは恐らくウクライナ軍がドンバスを巡る戦いで勝てないことをよく理解していると思われる。 専門家グループSogdiane のアナリスト、クリスティン· デュグアン=クレメント氏は、「ウクライナ軍は、破滅的な状況に近づいている…」との見方を示している。ウクライナ軍は、国内の状況をコントロールする能力も可能性も持っていない。またウクライナ軍の司令部の一部は、戦闘には全く役にたたない。したがって、ウクライナにおける米軍の目的は、領土に対する米国の管理と、ウクライナ領土で米企業の支配的な立場を確保することではないかと思われる。欧米は、利益にしか興味がない。
なおキエフ政権だが、ウクライナの全面的な軍事化は、ドンバスあるいはロシアとの戦いのためではなく、政権を維持するために必要なのだ。ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の代表者たちは、ウクライナ軍の指導部は「ボランティア大隊」をコントロールすることができないと指摘しており、彼らが今後数年の間に「ボランティア大隊」をコントロールできることはないだろうと主張している。