ポール氏によれば、先週、「ウクライナ反体制派の2人の素晴らしい活動家が白昼堂々と銃殺された。」話が及んでいるのは「地域党」の元議員、オレグ・カラシニコフ氏、そしてキエフの自宅で銃殺された有名なウクライナ人ジャーナリストのオレーシャ・ブジナ氏のことだ。ブジナ氏はリアノーボスチ通信のサイトのために記事を執筆していた。
ロン・ポール氏によれば、この悲劇的事件に米国人ジャーナリストらは注意を喚起したものの、政治の公式筋のほうは「未だに何の声明も表していない。」ポール氏は、ロシア人政治家のボリス・ネムツォフ氏が殺害されたときは、米国政府はロシアが殺害事件を入念に検証するようただちに要求し、犯行には政治的動機があったと決め付けたことを指摘している。
「ウクライナで明らかに政治的動機による殺害が続いているにもかかわらず、米議会外交問題委員会のロイス委員長も、ケリー国務長官も、オバマ大統領も、米政府も一言も発していない。」
ポール氏は米国で民主主義の原則が遵守されているという事実に疑問を呈する代わりに、この国は自国の兵士をウクライナ軍兵士のトレーニングに送り出したと指摘している。
ポール氏は、オバマ政権は一貫した外交政策を行なっていないとの見方を示している。
キューバでも、イランでもオバマ政権は妥協して関係改善に努めているが、その理由についてポール氏は、対立は何ももたらさないことを理解しているからだとしている。ところが同時にサウジアラビアによるイエメンへの「強硬攻撃」は新たな対露制裁を招いており、シリアの政権交代が画策されている。
ロン・ポール氏は、「オバマ氏は世界の他の国々がこうしたダブル・スタンダードに気づかないとでも思っているのだろうか?」と疑問を呈し、米国にとっては他国の内政に関与しないことが正しい道と強調している。