警察の発表では、組織の拠点はほとんどがサルデーニャ島に集中していた。イタリアでの「アルカイダ」は2005年から活動を開始しており、主にパキスタン人。なかには成功したビジネスマンもおり、合法的な商取引を行い、利益の一部を「アルカイダ」に献金している。そうしたビジネスマンのひとりが仲間内に明かした話では、イタリアへはウサマ・ビン・ラディンが派遣。逮捕者の中には、ビン・ラディンの元ボディーガードも2人含まれている。
「アルカイダ」は人身売買にも従事しており、非合法的にアフリカ、アジアからの市民を他の国に売り飛ばしていた。イタリア警察の発表では、逮捕者のなかには2009年、パキスタンのペシャワール市の市場爆破事件を組織したと見られる人物もいる。当時、事件は100人を超す犠牲者を出した。このほか、「アルカイダ」は2010年、ローマ法王ベネディクト16世を狙ったテロも画策したが、最終的には計画は実行に移されなかった。