ASEAN 地域での中国支配に反対

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27日、マレーシアのクアラルンプールで第26回ASEAN首脳会議が開幕する。同会議では、南シナ海における中国の領有権主張が議題の一つになる可能性がある。

フィリピンのアキノ大統領は、このテーマを議題にあげる意向だ。アキノ大統領は、スプラトリー諸島(南沙諸島)での埋め立てによる人工島の基地建設を含む、係争海域における中国の活動の活発化に注意を引こうとしている。アキノ大統領は最近表した声明の中で、「南シナ海における中国の行為は、東南アジア諸国だけでなく、全ての国際社会の懸念を呼ぶものであるべきだ」と述べた。ASEAN首脳会議では、中国の政策に対する防御に方向付けられたベトナムとフィリピンの戦略的パトナーシップ協定についても話し合われる見込み。なおアキノ大統領によると、このような協定の締結を提案したのは、ベトナム側だ。

一方で、首脳会議の開催国マレーシアは、それほど強い意気込みではない。マレーシアのラザク首相はASEAN首脳会議を前に行われた通信社Bernamaのインタビューで、南シナ海の領有権問題の当事国は、武力を行使した出来事の発生を防ぐために、「力のデモンストレーションを避けなければならない」と述べ、「きわめて複雑で敏感な」主張を行っている国々は、「協議と国際法の原則に基づいて」解決しなければならず、「協議を実施しながら、状況を悪化させたり、脅威を見せつけたり、小国に対して力の立場から話をしてはならない」と語った。

ロシアの著名な東洋学者でロシア科学アカデミー東洋研究所の副所長でもるドミトリー・モシャコフ氏は、経済を著しく強化している中国は、地域を自国の支配下に取り戻す行動を取っており、地域の国々は、中国の計画が実現されることにあらゆる手をつくして反対しているとの見方を表し、次のように語っている。

「中国では経済的ならびに地政学的な視点からだけでなく、現代中国の力と影響力が昔の帝国にも劣っていないという極めて重要な証明としても、東南アジアでの優位性の回復が検討されている。中国では現在、圧倒的な中国の影響力を取り戻し、この地域から米国、インド、日本を追い出すために、このような状況を徐々に達成するための複数の案が検討されている。」

東南アジアで自国の政治的支配を確立するための中国の長期にわたる取り組みは経済力の拡大に基づいており、それは中国とASEANの自由貿地域の創設やメコン・プロジェクトへの参加、クロスボーダー貿易の発展、また中国の人口の隣接国への漸進的移動など、いくつかの主要な方向性の枠内で発展している。しかしこれらのプロジェクトの実現は、中国が望むような結果を与えることはなく、そのうちのいくつかは袋小路に追い込むだろう。モシャコフ氏は、これに関連して南シナ海の状況は悪化していると述べ、次のように語っている。

中国は昨年ベトナム領に違法にボーリング機材を設置した。そして中国は、ベトナムの艦船との張りつめた対立が数か月続いた後、ボーリング機材の撤去を余儀なくされた。現在は、パラセル諸島(西沙諸島諸島)とスプラトリー諸島(南沙諸島)での開発という別の形で悪化している。中国はここで、南シナ海における人工島の建設作業を巨大な規模、そして先例のない速さで行っている。中国は昨年、埋め立てる方法で少なくとも5つの人工島を建設した。」

大勢のアナリストたちは、これらの島々は軍事基地と空港を建設するために拡大されていると予測している。

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