日本、米国の起こす戦争に 巻き込まれずに済むだろうか?

© AP Photo / Michael Dwyer安倍首相
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日本は米国の聞き分けのよい臣下になりつつある。安倍首相の訪米を総括して行われたオバマ大統領、安倍首相の共同記者会見を受け、モスクワ国際関係大学の上級専門家アンドレイ・イヴァノフ氏はこうした印象を受けたとして、次のように語っている。

「オバマ大統領は、日米はウクライナにおけるロシアの侵略に共同で対立していると発言した。手柔らかに言っても、この発言は現実に矛盾している。率直に言えば、米大統領は単に嘘をついている。

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ロシア軍が実際ウクライナ領に侵略したのであれば、米軍事関連の専門家らの評価では、ウクライナ軍は2週間もたたぬうちに大破され、キエフには親米ではなく、親ロシアの新政権が誕生しているはずだからだ。」

ロシアがウクライナ領で自国軍を用いていないのは単に国際法への敬意からだとイヴァノフ氏は語る。ところが悲しいことにキエフ当局はこれを相手の弱点と解釈し、非合法的な政権転覆を支持しなかったドンバスの住民に対して軍事懲罰作戦を開始したのだ。日本をはじめとする西側はウクライナ新政権のこの行動を支持し、ウクライナ軍がドンバス市町村で一般市民を銃殺している事実やキエフ側で戦う民族主義者らの蛮行からは目をそらした。

記者会見に集まったジャーナリストらの大きな関心を買ったのは安倍、オバマ両者の日米国防協力の強化に関する声明だった。ある日本人記者が、日本が米国の戦争に引き込まれる恐れはないかとたずねた問いに対し、安倍首相はこうした危険性はすでに55年間にわたって存在しているものの、歴史がその根拠を確証付けたことはついぞなかったと答えた。

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しかし根拠にかけるのは、安倍首相の楽観主義のほうだ。イヴァノフ氏は、刷新した日米同盟が全世界の平和の強化に貢献すると信じきっているとの見方を示し、次のように語っている。

「米ソ対立の時代には、米国が日本を自分の危険な行為に引き込むことは、それが日本の国益に反していた場合は非常に難しかった。米国がどんなに圧力をかけても、日本は米国の圧力にも講じず、ソ連に対し、米国の制裁対象に挙げられていた製品を供給していた。そんななかには大型の直径のパイプもあった。1980年、西側はモスクワ五輪をボイコットしたが、日本企業は開催に参加し、マスコミもその模様を積極的に伝えた。

だが日本は対露制裁におとなしく従った。この制裁は証拠もないままマレーシアのボーイング機撃墜、ウクライナへの侵略を理由に発動されたものだ。
日本は制裁を支持したが、これが自国の国益に害をもたらすとは考えていなかった。

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ところが今、日米はその軍事同盟のフォーマットを刷新、拡大しており、日本の国会は自衛隊の海外派遣の制限を解こうとしている。このことで日本が、米国の軍事上のアバンチュールに本当に引き込まれる恐れが出てきているのだ。」

こうした危険な橋を渡りたがる連中が平和と民主主義の擁護という名目で行う行為を信用してはならない。米軍のユーゴスラビア、イラク、アフガン介入後、またリビアでの軍事作戦後、現地では民主主義度が高まることはなく、その代わりに破壊と流血が進み、カオスが蔓延した。これと全く同じ構図がウクライナでも見受けられる。日本がこうした無秩序に責任をとる必要はあるのだろうか?

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