中国の国際調査研究所付属南太平洋調査センターのシェン・シスン所長は、これが南シナ海および地域全体の状況にどう影響するかとの問いに次のように答えた。
「日米は南シナ海の警備を行う全権を有していない。現地ではいかなる警備も必要とされていない。この地域の航行の自由および交易路の安全は現在いかなる問題もなく確保されている。
これ以外にも南シナ海に関する問題の決定はASEAN諸国に関係するものであり、これは地域諸国内部の問題だ。日米はそうした国にあてはまらない。
日米の南シナ海の警備は旋風を巻き起こし、安全を悪化させ、地域の安定に害をもたらすことになる。日米による警備の目的が地域の平和と安定であれば、現在、現地の状況は比較的安定しており、日米の平和と安定を守る助けを必要とするようないかなる危機も起きていない。
日本と米国がこうした行動をとらぬよう期待したいが、仮に警備を行わざるを得ない状況になったならば、ASEAN諸国と協議せねばならない。日米の南シナ海における合同警備は地域の軍事バランスにも影響する。
日米は同地域にとっては外のパワーであり、それが南シナ海問題に参加することは建設的ではなく、非建設的性格を持ってくる。」