同賞は、2015年発表の「国境なき記者団」の調査で、「日本の報道の自由度」が世界180カ国中、61位へと転落したことを受け、今年設立されたばかり。開かれた社会と民主主義の担保に寄与する優れたジャーナリストらに贈られる。
後藤健二さんは「殉職した英雄賞」を受賞。FCCJは受賞理由について「シリアで取材中に ISIL(イスラム国)に拘束され、安倍首相が「『ISIL と戦う国のために』数億ドルの支援を約束した数週間後の斬首されたフリーランスジャーナリストです。彼は戦争そのものを報じるのではなく、戦争の悲惨な側面を報じる人道ジャーナリストでした。彼は他のジャーナリストたちが行きたがらない危険な地域をあえて取材することで、中東や他の紛争地帯で何が起きているのかを世界に伝えました」と説明している。
FCCJは日本のメディアは権力の側に立つとして批判。同賞の審査員のひとり、清武英利氏(元讀賣新聞編集委員)は賞の意義について、「空気に対する警鐘、(頑張っている記者への)励ましだと思う」と語っている。