しかしウクライナによる救助活動は多事多難であった。一種の逆効果広告と見ることも出来よう。
ウクライナ政府は今回、ロシアに依存せずに自力で救助活動を行える能力を誇示しようとした。しかし広告効果はむしろマイナスだった。
ネパールから自国民を避難させようとする救助計画は最初からつまづいた。4月30日、ウクライナ国防省の飛行機は、世界各地から飛行機が集まり、混雑のため、ネパールに着陸できなかった。翌5月1日、Il-76に故障が見つかった。それで部品の修理のために必要なものを乗せた飛行機をもう一機、ウクライナから飛ばすことになった。しかしあとになって、せっかく持ってきた部品がうまくはまらないことが分かった。
地震被害のネパールにウクライナ人があと何日留まらなければならないのか、不明である。しかし、おそらくは、彼らの救助にはロシアなど外国の救助隊が携わることになるだろう。