「EUでは、対ロ制裁に反対する国が多くなっている」。プラハのオンライン紙Idnesのインタビューで、大統領はこう述べた。その一例として、大統領は、オーストリアのヴェルナー・ファイマン首相の最近の発言を挙げた。首相は、制裁には効果も意味もない、と発言した。さらにチェコ大統領は、スペイン高官の発言も引例した。「つい最近の発言の中から、スペイン外相(ホセ・マヌエル・ガルシア・マルガリオ氏)の同趣旨の発言を挙げることが出来よう」と大統領。リア・ノーヴォスチが伝えた。
ゼマン大統領によれば、ロシアのプーチン大統領は、5月9日、モスクワで行われた会談で、ロシアはウクライナでいかなる軍事行動をとる計画もない、と語った。
プーチン大統領はこれまでたびたび、ドンバスにはロシア軍の正規部隊はいない、ロシアはウクライナ国内の紛争の当事者ではない、情勢を改善するにはキエフとドネツク・ルガンスクの間に直接対話を構築するしか道がない、と繰り返してきた。
一方米国とその西側における同盟諸国はロシアとの妥協のための土壌を手探りしていた。これはワシントンのウィルソン・センターに所属する政治学者マイケル・コフマン氏の、ワシントンで開かれたケナン大学の記者会見における発言である。
コフマン氏は、ドイツのメルケル首相が10日にモスクワを訪問したこと、また米国のケリー国務長官がソチを訪問することなどに触れ、西側の政治家たちは公式にはロシアを非難するが、「どうやら個人レベルでは、彼らは従来どおり、外交的解決と妥協の模索を続けているらしい」と述べた。