トリガズィス国際交流部長はその際「これは大変重要な平和イニシアチブだ。今年『ピースボート』の旅は、大祖国戦争における対ファシズム戦勝70周年と1945年8月6日と9日の広島・長崎への原爆投下70周年を記念して行われている」と指摘した。
「ピースボート」には、国籍も様々な約1200人が乗り組んでいるが、その中には、広島・長崎で被爆した70代から80代の日本人8人も含まれている。
ギリシャ停泊中は、被爆者とギリシャのプロコピス・パヴロプロス大統領や、人権派弁護士で国会議長を務める女性、ゾイ・コンスタンドプールー氏との会見も予定されている。
またピレウス港では、政治家や地元権力機関、様々な組織の代表者達が出席する歓迎会が準備されている。
国際交流の船旅をコーディネートするNGO「ピースボート」は、1983年、過去に日本軍国主義の災禍に遭った近隣諸国と力を合わせ平和を確立しようと目指す学生達のイニシアチブにより日本で設立された。主催者の掲げる主な目的の一つは、日本の軍国主義化を阻止し、国際紛争解決の手段としての戦争を放棄し、その帰結として自国の陸海空軍部隊の創設を放棄する事を謳った憲法第9条を守る事だ。
2015年4月12日、今回87回目を迎えた「ピースボート」は、横浜港から93日間の旅に出発した。約3か月半かけて24カ国を回る。