難民ボートの沈没事故が起きた直後、レンツィ首相はEUに対し、アフリカから欧州を目指す違法移民の問題を解決するため統一の戦略をとるよう呼びかけた。ところが戦略は構築されず、沈没したボートの引き上げさえ話し合いの決着がついていない。
そこでランツィ首相は、イタリアは「千年にわたる人道的伝統を持つ国としてこの船を引き上げる」と宣言。作業は1500万ユーロを要する。レンツィ首相は欧州に対し、費用を捻出するよう呼びかけている。
アフリカ、中東からの難民は急激に増えた原因はこうした地域のカオスにあることから、首相の費用負担の呼びかけは十分に正当なものといえる。アフリカ、中東のカオスは、同地域を手中に収め、カラー革命を起こそうとする西側のスパイが撒いた種から生じている。
とはいえ、レンツィ首相は、実際は欧州の負担分担を期待していないらしい。そうなれば、イタリアは全額を引き受けざるを得ない。これは労働の分担と呼ばれる。カラー革命を企てる者もいれば、その損失を引き受ける者もいるということだろう。