声明には「УРО DDG 71『ロス』 が2015年5月23日に、地域の平和と安定の維持のために黒海水域に入る。『ロス』の黒海におけるプレゼンスは米国がNATOの庇護の元に黒海地域のパートナーらと協力強化と組織的な調和に関心を持つことを表している」と書かれた。
公開情報によると「ロス」はエージスの軍事情報コントロールシステム、トマホーク巡航ミサイル用の発射台、高射砲ミサイルRIM-156 SM-2または対潜ミサイルRUM-139 VL-Asroc、さらに様々な機関銃、大砲を搭載。このほか、ヘリコプター、SH-60 シーホークを1機搭載する可能性がある。
ウクライナ情勢の緊張化以降、NATO司令部はロシア沿岸の近海で海洋行動の活発化を決定。
2015年3月、黒海にはNATOの6隻の船団が入り、トルコ、ルーマニアの海軍と共に合同で砲撃演習を行った。モントルー条約によれば、黒海への出口を有さない諸国の軍艦はその水域に21日以上いることは許されず、対象国の船は級、排水量に著しい制限が加えられる。
ラヴロフ露外相はこれより前、黒海に入る米国船の滞在期間がしばしばモントルー条約の規定を上回ることを指摘している。