6月2日、連邦警備庁のセルゲイ・ジャヴャトフ参事官は自著『モスクワのクレムリン。歴史的記念碑と聖地』のプレゼンテーションを行い、そのなかでクレムリン内の鳥との戦いについて語った。
ジャヴャトフ氏によればクレムリンのカラス対策はすでに長きに渡って展開されている。レーニン政権時代、ライフルで撃ち落す案が出たものの、レーニンがこれを許可しなかったという。
1973年、クレムリンに鳥類学庁が設置。カラスを追い払うため、鳥類の中からカラスの天敵を探すのがその目的で、最初は鷹が使われたが、失敗。現在はハヤブサが当直にあたっているが、今回、ワシミミズクのフィーリャ君がひきつぎ、対策担当に抜擢された。フィーリャ君はクレムリンの多大な期待を一身に引き受けている。
ジャヴャトフ氏は、「ワシミミズクは自然界ではカラスの天敵。しかもフィーリャの場合、幼少時代にカラスに襲われた経験を持っている。通常、ワシミミズクはカラスの群れの上空を飛び、残らずこれを捕獲するものだ。これでモスクワのクレムリンでは近いうちにもカラス問題が解決されることだろう。」