ロシア製戦車が長い間、世界で最も優秀であったことは、誰にとっても秘密ではなかった。今年の5月9日、ヒトラー・ドイツに対する勝利70周年を記念しモスクワで行われた軍事パレードでは、Т-14型戦車が披露された。これは、新型の共通戦闘プラットホーム「アルマータ」をもとにしたもので、純粋な最新鋭国産戦車であり、乗員の身の安全を保障する数々の優れた特徴を有している。戦車には、無人の「砲塔」が備え付けられている他、補助的な武器や設備が総合的に整い、活発に機能する新しい防護システムが備えられている。さらに戦車には、152㎜以上の強力な「砲塔」が取り付けられるだろう。雑誌「Popular Mechanics」は、この最新鋭戦車T-14アルマータは「戦場では恐ろしい『猛獣』となり、それを殲滅するのはひどく難しいだろう」と見ている。一方米国だが、彼らの努力は現在、自分達が今持っている戦車の戦闘能力の維持に向けられている。しかし、雑誌「Popular Mechanics」も指摘しているように、前の世紀、つまり20世紀に開発されたM1A1 Abrams戦車の戦闘能力を維持しようとの試みが、上手くいくとは思えない。
またロシアも又米国も、ミサイルシステムの開発に特別の注意を割いている。しかし、そのアプローチはそれぞれ様々だ。例えば、米国の自走多連装ロケット砲HIMARSは、攻撃の正確性において優れている。一方「グラッド」といったロシアのシステムは、機動性、速射性、一回の攻撃でカバーできる広さにおいて優れた特性を持つ。またロシアには、NATO諸国の軍事及び民間施設まで届く長距離ミサイルがある。雑誌「Popular Mechanics」は、その論文の中で特に「イスカンデル-M」を挙げている。
さて野戦砲におけるロシアと米国の戦力だが、雑誌 「Popular Mechanics」によれば、米国の方が機動力があるものの、今のところ拮抗している。米国の155mm榴弾砲M777は、垂直離着陸輸送機MV22「オスプレイ」によって輸送できる。それ以外に、米国防総省は、かつてベトナムで初めて用いられた155㎜自走榴弾砲M109を使用する考えだ。2012年に大幅に改良されたM109 は、さらに今後30年から40年、装備される見込みだ。 ロシアについて言えば、今年新型の152㎜自走榴弾砲2С35"Коалиция(コアリーツィヤ)-СВ"が発表された。この榴弾砲は、コンピュータ化された機器が装備されており、自動的に弾が装てんされる。射程は40kmだ。
最後に雑誌「Popular Mechanics」は、軍事分野におけるロ米のロボット開発の発展スピードを比較している。それによると、この領域では今のところ、米国がリードしている。しかしロシアの軍産複合体の専門家らは、これまで決して手をこまねいて見ていたわけではない。彼らは、今月16日から19日までモスクワ郊外のクビンカで開かれる国際軍事技術フォーラム「アールミヤ2015」に最新型の軍事ロボットを出品する用意ができている。