BRICS、副次的役割には甘んじず

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米国、EUの思惑や努力に関わらず、「独立したクラブ」BRICSは世界の政治経済システムには欠かせない一部となっていることは疑いもない。

金融制度、国際秩序やグローバル安全保障、国際制度の改革の展望など、こうしたテーマのすべてはBRICSサミットや様々な専門的フィールドで常に討議されている。

BRICS諸国間に多くの相違があることは秘密でもなんでもない。その一方でその相違は、国際秩序の共通した視点を構築する上で阻害要因にはならない。だが年をおうごとに明確になってきているのは、BRICS諸国は変わりゆく世界の中である一定の役割を演じるにとどまらず、自身がプレーのルール形成を行い、世界の主要な政治経済プロセスに積極的に関与していく構えであるということだ。

グローバルシステムでの主要な役割をごく限られた数カ国だけが握っていた場合の秩序が、いかに疑問を呈するものであるかは、我々はつい数年前に経験している。だが今日、力の相互関係は変わった。つまりそのルールもそろそろ変えどきだということだ。これはまず、経済に明らかに出ている。というのも経済では今や発展途上国がほとんど決定権を握るほどの役割を演じているからだ。

エコノミストのウラジーミル・ザハロフ氏は、まさにBRICSこそがそうした決定権を握る発展途上国の立場を主張するために作られたのだとして、次のように語っている。

「ここで大事なのは、発展途上国の要求にこたえるような別のグローバル構造を作ろうということだ。だから我々は、BRICS銀行が開設され、アジア・インフラ投資銀行といった金融ストラクチャーが出来上がろうとしているのを目にしている。アジア・インフラ投資銀行にはおよそ1000億ドルが出資されており、そのうち500億ドルは中国の出資だ。このため、今話が及んでいるのは新たな経済政治の国際秩序の創設であり、そこで今日、すでに著しい役割を演じているのはBRICS諸国なのだ。」

発案や提案の構築をすでにBRICS内の様々なストラクチャーが行っている。ザハロフ氏は、そうしたものは生活の全ての面に関係してくるとして、さらに次のように語っている。

「BRICS内には、金融、経済、産業などあらゆる方面で諸国間をつなぐ協力の様々なスキームが機能している。これはそれぞれの政治、経済的国益を主張するためのものだ。なぜなら現在世界はパワーバランスが根本的に変化する瀬戸際に立っているからだ。」

だからといって、BRICS内のストラクチャーで全ての課題が解決済みであり、それに胡坐をかいていられると思うのは大間違いだ。政権の代表者ら、専門家らはコンタクトを拡大し、多くの作業に取り組み続けている。これは各国それぞれも、またBRICS全体のレベルでも取り組まねばならないものだ。7月にウファで開催のBRICSサミットは世界におけるBRICSの役割強化を目指すうえで、さらに重要なワンステップとなる。

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