ペテルブルグ国際経済フォーラムの枠内で、ガスパイプライン建設に関する合意に調印がなされた。
ガスパイプライン建設の目的は、ロシア産ガスを欧州の消費者に直接届けるためのインフラの構築。
ガスプロムは、「企業は近いうちにも、プロジェクトを実現するための合弁企業の設立に着手する。Nord Stream AGが2012年から得ている肯定的な経験や実績を用いる計画だ」と発表した。
ガスプロムのクプリャノフ広報担当は、記者団に対し、ガスプロムは共同プロジェクトで51パーセント以上の株を取得すると伝え、新たなガスパイプラインのルートは、「ノルドストリーム」と同じようなルートになると指摘した。
著書に『ロシアはガスをくれる』を持つドイツの政治学者、アレクサンドル・ラール氏は、スプートニクの取材に答えた中で、欧州との新しいガス合意を極めて好意的に評価した。
氏は次のように語った。
欧州とロシアの関係において、エネルギーは最重要テーマである。ウクライナ危機は度外視して、欧州のドア一枚向こうにロシア産ガスがある、その供給を否定し、何千kmも離れた液化ガスを当てにすることなどあってはならないということは、誰の目にも明らかだ。
「ノースストリーム」ガスパイプラインの、既に敷設済みの2支線に加え、さらに2本の支線が敷かれたなら、欧州はいかなるトランジット国にも、その政情にも左右されることなく、十分量のガスを手に入れることが出来る。
欧米およびロシアの実業家らは、制裁という条件のもとでのビジネスの進め方を見出した。もちろん今の状況は、かつてのようにやり易くはない。しかしビジネスマンたちはいつだって、相互に通路を見出すものなのである。ビジネスマンたちは理性とプラグマチズムに磨きをかけ、相手方へのアプローチを洗練させている。そのことがまさにフォーラムで起こっているのである。制裁が導入された時、両者がともに苦しんだ。黒雲が空を覆ったかに見えた。しかし互いが互いを見つけ合うことによって、やがてはビジネスが経済を救う。
ドイツの政治学者、アレクサンドル・ラール氏は以上のように述べた。