外相は、「移民は、欧州連合(EU)が現在直面している最も深刻な問題の一つだ。EU加盟国は、解決法を模索している… しかしハンガリーは、これ以上待つことはできない」と語った。
ロイター通信が伝えた。
ハンガリーは、移民政策を強化する方針をとり、EUの圧力の下で承認された現在の決まりを放棄しようとしている。
先にハンガリーは、他の国と一緒に、「第3世界」からの移民の割り当てに関する欧州委員会の提案に反対を表明した。
一方で、歴史的経験は、一般的に壁の建設が役に立たないことを物語っている。政治学者で、ロシア国際問題評議会の事務局長でもあるコルトゥノフ氏は、その例として、メキシコと米国を挙げ、「メキシコと米国の間の壁は助けにならなかった。移民の流れは、メキシコ経済が上昇した時になって、弱まった」と語った。またEU域内には国境がないという状況も考慮する必要がある。そのため移民は、壁の建設を予定していない他の国を経由してハンガリー領内に入り込むだろう。
コルトゥノフ氏は、ハンガリー政府の措置を、ポピュリズム的と呼ぶことができるとの見方を示している。
コルトゥノフ氏は、「この措置は、一般市民の理解を得ることができる。一般の人々が、政府は問題を解決するために何をしているのか?との問いを投げかけたとき、テレビの画面には、壁を建設している様子が映し出される。すなわち、まささにそれによって、政府は行動を起こしていることを市民に示すことができるのだ。しかし最終的には、もちろん政府は無力であり、別の方法で問題を解決することができないことを認識することになる。しかしこれはハンガリー政府だけでなく、欧州全体の問題だ」。