ウクライナ情勢に端を発したEUの対ロ制裁の延長に対するロシアの対抗措置は、すぐさま用意された。新たな対抗措置を準備するようにとのメドヴェージェフ首相の指示は「最短時間で」, つまり文字通り委任がなされたその日のうちに遂行された。
とりわけ食料品に対する禁輸措置は、メドヴェージェフ首相によれば、EU側が決めたのと同様半年間延長される。オーストリアの経済学者らの悲観的な試算によれば、ロシアの逆制裁により、すでにEU諸国は1000億ユーロもの損失を受けているが、今回の新しい措置では、期間のみならず対象となる品目も拡大されることになった。
なおEU、米国、カナダ、オーストラリアの農業製品に対するロシアの逆制裁は、ロシアの専門家の意見では、ロシア国内のビジネス活動を活発化させる助けになっている、との事だ。
チョコレートあるいは花類のEUからの輸入制限は、EU諸国の経済に深刻な打撃を与えるだろう。特にロシアの外交代表部の口座を凍結したフランスやベルギーにとっては深刻だ。又ユコス事件に関する決定を下したのがハーグの裁判所ということから、オランダ産品も逆制裁の対象になる。